知的財産ライセンス収入への道

弁理士によるブログです。安定した収入を生み出すための特許や、ブランドロゴ、ロゴマーク等のロゴに関するブランドを守るための商標登録、web デザイン等のデザインを守るための意匠登録、キャラクター等の著作権の活用、ライセンスのポイント等を紹介しています。

2005年01月

もし警告状がきたら

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  もし警告状がきたら

  もし警告状が手元に来たら直ぐに弁理士、弁護士等の専門家に相談すべきです。 放置するのが最も悪い対応方法です。

  会社勤めの人は、警告状は自分の手元に止めないで上司に話を上げるべきです。

  というのも、攻撃する側は通常証拠とかを揃えてある程度確信を持って攻めてきます。

 攻撃される側の対応が悪いと、間髪を入れず即訴訟ということにもなりかねません

。  その一方で最近では訴訟の進行するペースが速くなってきていることもあり、防御することが難しくなってきています。

  以前、あるパソコンメーカーが、iMacとそっくりのパソコンを製造販売し、iMacを製造販売しているアップルから訴えられたことがあります。
 訴えられたメーカーはほとんど準備をせず裁判に出かけたとのことですが、その結果、裁判長の心証を非常に害したとのことです。

 裁判はあっという間に結審し、訴えられたメーカーは負ける結果となりました。

  この様に、訴えられた側は十分計画を組んで段取り良く対応しないとあっという間に時間切れになって負けてしまうことがあり得るのです。

  出張者の机の上に警告状が置きっぱなしになっていることはないと思いますが、突発的な事態にも即応できるよう、日頃から意識しておく必要があると思います。

自分の発明が実施できない場合

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  自分の発明が実施できない場合

  折角特許されたとしても、実施をすることができない発明があります。 
具体的に実施例に記載した発明であっても実施できない場合があります。

  例えば、画期的な携帯電話用のマイクロプロセッサを発明した場合を想定します。
 そのマイクロプロセッサを搭載した携帯電話についても特許されたとします。

  でも、他人が先に携帯電話そのものについて特許を得ていた、とします(例えば通信方式についての特許)。

 この場合、その他人の携帯電話に関する特許権に係る通信方式を使っていたりすると、その他人の特許権を侵害してしまう場合があるのです。

  四輪駆動を初めて開発し、その四輪駆動装置を搭載した車について特許を得た場合も同様です。
 車そのものについて先に特許を得ている第三者がいたとしたら、その第三者の許諾を得ないと四輪駆動車を販売したりすることができません。

  実施できないのでは意味がないように見えるかも知れません。

  でも、先の例で言えば、そのマイクロプロセッサを搭載した携帯電話に関してはこちらに権利がある訳ですから、携帯電話の通信方式について先に特許権を得た人がいたとしても、先に特許権を得た人はそのマイクロプロセッサを搭載した携帯電話を使用することはできなくなります。

  つまりお互いに実施ができなくなってしまうのです。

  お互いに実施できないのは損であるとして、クロスライセンスしてお互いに使用できるようにしましょう、という形により現実的な解決を図ることになります。

競業者同士の特許権の調整(3)

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  競業者同士の特許権の調整(3)

  ライバルメーカー同士が引くに引けない状況に陥った場合には、ついには訴訟に踏み切ることになります。

 すぐに決着がつけば良いのですが、一審だけでは実質的に決着が付かない場合もあり裁判は何年も続くことになりがちです。

  裁判を続けている間は、エースクラスの研究者や法務、知財の優秀な人材を専門に張り付けなくてはなりません。

 本来の研究業務等がストップするため、本業への影響も少なくありません。  また仮に特許の無効が確定した場合には、訴訟当事者以外にもどんどん自分たちの業域に参入してきます。

  ライバルメーカーがいがみ合った結果、他のメーカーが漁夫の利を得てしまうことだってあり得る訳です。

  本当に訴訟で争うことが望ましいことなのだろうか、むしろ手を組んでよりよき関係を構築していく方が訴訟を行うことより建設的ではないだろうか、という考えもまた生じて当然であると思います。

  以前、日亜化学と豊田合成とが特許権侵害訴訟で激しく争っていたときに、豊田合成側から、「本当に日亜化学と豊田合成との争いが双方のためになるのだろうか。冷静になって考えてみようじゃないか。」との趣旨の投げかけがなされたと聞いています。結果として日亜側も了承し、和解に至っています。

  特許権侵害があれば即訴訟、という訳ではありません。常に大局的にどのように解決することが当事者にとって利益になるのかという視点が必要となります。

競業者同士の特許権の調整(2)

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 競業者同士の特許権の調整(2)

  先に説明した通り、ライバルメーカーの間には、外見的には平穏状態が保たれている様に見えます。
 しかし、一方が他方の特許権を侵害しているらしい、という状況が発生する場合もあります。

  この場合、侵害されている側は、もし相手の行為が侵害行為であるなら放置しておくことはできません。放置しておくと、知的財産の管理が甘い会社として会社自体が食い物にされる状況が広がるからです。

  一方、侵害しているとされる側は、自らの行為が侵害行為でないのであれば、自らに迫るいわれのない火の粉を振り払わなければなりません。

  通常は平穏状態が保たれているように見えるライバルメーカー同士ですが、一方が他方に不用意に警告状を送付すると、互いがそれぞれの正当性を明らかにしようとして、一気に戦争状態に突入することも起こり得ます。

 ですから、実際にアクションを起こす場合には問題の終結のさせ方についてよくシミュレーションしておく必要があります。

  実務上は、いきなり警告状を送りつけるのではなく、「うちはこの様な特許権を保有しております。もし必要があれば貴社にライセンスする準備がありますが、いかがでしょうか?」  等のオファーにより相手の出方をまずは打診してみるのが普通です。

競業者同士の特許権の調整(1)

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  競業者同士の特許権の調整(1)

  現在携帯電話に関連する特許出願は1万件以上あると思います。
 携帯電話に関する発明をなしとげて、その発明を具現化した製品を販売するとします。

 実際に販売を行う場合には、この1万件以上ある特許出願について調べておく必要があるのでしょうか。

  結論からいいますと、調べておく必要があります。

  実際には特許出願の中でも特許されずに拒絶査定等により消えて行くものもありますし、技術的内容について全く関係がない出願が多くあるでしょうから、それらのものは考慮する必要がないにしても、それでも凄い数になります。

  特許されてしまえば、その特許発明に関する特許権を侵害したものには過失があったものと推定される旨の規定が特許法にあります(特許法103条)。

 法律上は、事業上関係がある特許権の存在を知らなかったとはいえないようになっているわけです。

  携帯電話に限らず、通常はある製品群は非常に多くの特許権により保護されている上、その特許権を知らないとはいえない状況があります。

  どの製品についても数多くの特許権が存在しますから、ライバルメーカー同士は現実的なレベルで特許権に関する問題を解決しておく必要があります。

  一般的な話ですが、既存のライバルメーカー同士は通常数百件の特許権を互いにクロスライセンスしていてお互いの特許権を自由に使用できる様にしています。 この様な契約は通常表には出てきません。

  また、上記のメーカー以外のした特許出願の多くも、上記のメーカーの系列関係などにありますから、親がもめない以上、子もおとなしくしているという関係にあります。

  上記の様に、外部からは見えない調整が働いていて、数多くの特許権が存在するにもかかわらず外見的には平穏状態が保たれているように見えます。

インフルエンザで沈没

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  不覚にもインフルエンザに感染してしまいました。
 広島の講演予定もキャンセルして、現在布団をかぶって寝ています。  元気になったらブログを再開しますので、どうぞよろしくお願い致します。

裏業務裏日誌

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  裏業務日誌

  先日、函館にて商標セミナーを実施してきました。  1月26日からは広島、2月25日には新潟、3月上旬には沖縄にて特許セミナーや商標セミナーの実施を要請されています。

  こうしてあちらこちらからの県等からセミナーの要請があるのはとても良いことです。
 要請がある毎に、複数の弁理士と共に要請地に向かいます。

  3月には、奄美大島にて小中学校に出張授業に呼ばれています。
 子供たちに分かりやすく知的財産についての授業をするにはどうしたら良いか、頭を捻っているところです。

  沖縄なんて、大学のワンゲルで行ってからかれこれ20年近くはご無沙汰しています。

  当時とはもう変わってしまっているのかな、等と考えたりして、とても楽しみにしています。

  先日、大学時代のワンゲルの先輩と同姓同名の人が、弁理士会の講師として東京にくることになっていました。

  彼ならまっとうな企業に就職するはずがないだろう、もしかしたらそのひと本人かも。

  ・・と思ってメールを出してみました。もちろん、最後に別れてから20年以上は経っています。

  果たしてその結果は・・・

仲間募集

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  こんにちは。秋葉原の近くで特許事務所を経営している平野です。今回は独立開業している仲間の募集です。

 1.弁護士の方で知的財産に興味のある方はいますか?

 当方、特定侵害訴訟代理付記を受ける資格のある弁理士です。 将来を見据えてアライアンスを組んで頂ける弁護士を探しています。 もしよろしければご連絡下さい。

 2.情報起業家の中で、新規事業を立ち上げる予定の方いらっしゃいますか? もしよろしければご連絡下さい。

  できるだけお返事差し上げますが、単なる商品売り込み等のセールス等の場合はお返事できない場合がありますのでご了承お願い致します。

  なお今回の募集は、経営者が対象ですのでどうぞよろしくお願い致します。

著作権と特許権の違い(2)

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  著作権と特許権の違い(2)

  著作権の場合は、同じ著作物であっても、他人が別個独立に創作したものには権利の効力は及びません。

  これに対し、特許権の場合は、他人がたとえ別個独立に模倣することなく同一のものについて発明した場合であっても、原則として特許権の効力が及びます。

  著作権の場合には、著作者の権利の保護に重点が置かれていて、独自に創作したものに対して、権利が発生します。

  権利は発生するのですが、別個独立に創作される著作物についての他人の著作権の発生を阻止することはできません。

  これに対して特許権の場合には、産業の発展に寄与する発明を保護することに重点が置かれています。社会に対して一番先に「新しい」発明を提供した者だけが保護されます。

  同一発明については、一番早く特許出願したものについてだけ、特許権が付与されます。他人が別個独立に創作したかどうかは考慮されることなく、遅れて出願した発明は特許を受けることができません。つまり他人の特許権の発生を阻止することができます。

  著作権の場合は、同一とみえる創作物であってもそれぞれの創作物に対して権利が発生し、相手方が所有する著作物を複製する行為を止めさせることができない場合が生じます。 この様に、著作権の権利内容は相対的であるので、著作権は相対権と呼ばれます。

  これに対し特許権の場合は、同一の発明については、権利者のみが発明を実施することができ、他人の実施を止めさせることができます。この様な権利を絶対権と呼んでいます。

  例えば、あるWebサイトを訪問すると、訪問者を認識して「鈴木さんこんにちは。」とか「田中さんこんにちは。」という音声を発することができるプログラムがあったとします(実際にあったらうざいと思いますが。)。

  そのプログラムについて、ソースコードを盗み見して同じプログラムを複製した場合には著作権法の違反に問われることがあります。

  ところが、まったくそのプログラムを見ずに、独自に訪問者を認識して音声を発するプログラムを完成させた場合には、著作権の効力は及ばないことになります。

  アイデアを保護するには著作権では限界がある、ということです。

著作権と特許権の違い

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  著作権と特許権の違い

  著作権と特許権の違いについては以前に少し説明しましたが、もう少し詳しくみて行きたいと思います。

  著作権は、著作物の完成によって発生します。 これに対し、特許権は、国家(特許庁)による権利の設定登録により発生します。

  著作権の場合は、権利の発生に関しては手続き上何もしなくても良いということは特に注意して下さい。

  脱線ですが、著作権登録ビジネスの話が来たときには、「これは怪しい」、と疑った方が良いと思います。

  著作権により登録手数料を支払うことなく権利が発生するというのであれば、特許権をわざわざ得る必要なんてない、と一見思われるかも知れません。

  しかし「アイデア自体」は著作権では保護されないのです。

  例えば、「Aという部材とBという部材を組み合わせると、空飛ぶ円盤ができる。」という文章があったとします。

  「Aという部材とBという部材を組み合わせると、空飛ぶ円盤ができる。」という文章に対して(仮に著作物として認められたとしても)、著作権では、「Aという部材とBという部材を組み合わせると、空飛ぶ円盤ができる。」という文章の複製が禁止されるだけです。

  実際にこの文章を参考にして空飛ぶ円盤を作ったとしても著作権では、空飛ぶ円盤の製造を差し止めることはできないのです。  それでは空飛ぶ円盤そのものを作ればいいじゃないか、そして作ったその円盤自体について、著作物として保護を受ければ良いじゃないか、という考え方もあると思います。

  しかしながら、全くの他人がその円盤のことを知らずに、別個独立に空飛ぶ円盤を作ったとしたら、その別の空飛ぶ円盤には、先の空飛ぶ円盤の著作権の効力は及ばないのです。

  何でそんなことになるのかは次回に説明したいと思います。

知的財産ライセンス
弁理士の平野泰弘です。
東京で新規に特許事務所を開設、こつこつがんばっています。特許、商標、知的財産の情報を発信しています。問い合わせはこちらから
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