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 職務発明と職務著作(8)「青色LED事件(その2)」
 
 青色LEDとは、発光ダイオードの中でも、青色の光を発するものを言います。
 この青色発光ダイオードの開発は世界中が待ち望んだものでした。何故かといえば、
 青色発光ダイオードが開発されると、発光ダイオードを用いて無限の色を作り出すことが可能となるからです。

 赤(R)、緑(G)、青(B)は光の三原色といい、この三色を組み合わせることにより、人間が感知することのできるあらゆる色を作り出すことが可能となります。

 ところが中村教授(現在)が青色発光ダイオードを開発する以前は、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオードは存在していましたが、青色を放つ発光ダイオードだけは当時は未だ開発されていない状況にありました。

 青色発光ダイオードを開発することができれば、発光ダイオードが照明の世界地図を塗り替えることになることくらいは誰もが予測し得るところです。

 発光ダイオードは電子の持つエネルギーを直接光に替えるデバイスであり、白熱電球等に比べて比較にならないくらいに発光効率が良いという特徴を持ちます。

 白熱電球にしろ、蛍光灯にしろ、電気のエネルギーを光に替えることはできるのですが、熱を発します。この熱がエネルギーのロスになります。発光ダイオードはそれ自身は白熱電球等に比べてほとんど熱のエネルギーを放出しません。

 また、理論的には、発光ダイオードの寿命は半永久的です(実際には材料の経年劣化等の理由により、もちろん寿命はありますが。)。

 日亜化学が今後青色発光ダイオードの売り上げにより手にする金額は1兆円を超えることは、東京地裁にて認定された通りです。

 ただ20世紀末には青色発光ダイオードの開発は世界的には絶望視されていました。
 20世紀中に青色発光ダイオードの開発が成功するとは誰も思っていませんでした。

 日亜化学は現在では世界から注目される企業の中の一つですが、10数年前までは片田舎の中小企業に過ぎませんでした。

 その中の一研究員が、大企業、大学等の一流の研究陣が束になってかかってもなし得なかった発明を、事実上一人で完成させてしまったのです。

 おそるべし、中村教授!


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